2026年7月30日木曜日

【「“ミッドライフクライシス”は悪者じゃない危機は深めろ」臨床心理士・東畑開人】他人を思いやれるのは自分と向き合った人だけ/中年期は必ずやって来る/出揃ったカードで勝負する“人生の後半戦”【1on1】- - YouTube動画の解説

生まれた事自体が、老いの、始まりである、という、テーゼ、に対して、雑学や業界話を交えながら解説してください。

生まれた事自体が、老いの始まりである」というテーゼは、一見すると悲観的ですが、実は生物学・医学・哲学・工学など、さまざまな分野で「ある意味その通り」と考えられています。

少し雑学や業界話も交えながら見てみましょう。


① 生物学では「受精した瞬間から時間は進み始める」

人間は生まれてから老いるのではなく、厳密には受精卵になった時点から時間が流れています。

細胞は

  • DNAを複製し
  • 分裂し
  • エラーを修復し
  • また分裂する

というサイクルを繰り返します。

つまり、

「成長」と「老化」は同じ時計の針を見ている

という考え方です。

赤ちゃんは若返っているわけではなく、

「最も若い状態から時間が経過している」

だけなのです。


② 発生学では「完成」と「劣化」は同じプログラム

面白い話があります。

発生学者の間では

成長プログラムが止まらないことが老化の原因ではないか

という説があります。

例えば

  • 身長は伸びる
  • 骨は強くなる
  • 脳は成熟する

ところまではプログラム通り。

しかし、

そのプログラムが完全には停止せず、

  • 慢性炎症
  • 細胞肥大
  • がん

などにつながるという考えです。

つまり

成長と老化は同じソフトウェアの前半と後半

という見方です。


③ 建築業界の雑学

建築業界では

新築が完成した日から減価償却が始まる

という現実があります。

完成した瞬間から

  • 資産価値
  • 耐用年数

のカウントダウンが始まります。

住宅でも

「完成=寿命のスタート」

です。

人間にも少し似ています。


④ 自動車業界

新車も納車された瞬間から

「中古車」

になります。

走行距離0 kmでも

登録した瞬間から価値は少し下がります。

業界では

新品は一瞬

と言われることもあります。

これは人間の

「生まれた瞬間から老いが始まる」

という話とよく似ています。


⑤ コンピュータ業界

半導体は

電気を流すだけで少しずつ劣化します。

SSDも

書き込み回数に寿命があります。

CPUも

電子の移動(エレクトロマイグレーション)

によって極めてゆっくり傷んでいきます。

つまり

動き始めた瞬間から寿命を消費している

わけです。


⑥ ワイン業界

ワインは面白くて、

熟成と劣化の境界が曖昧です。

若いうちは

「熟成」

ですが、

ある時点を超えると

「老化」

になります。

人間も

  • 成熟
  • 円熟
  • 老化

の境界が連続していて、

どこから老いと言うのかは意外と難しいのです。


⑦ プロスポーツの世界

野球やサッカーでは

20代半ばで

「もうベテラン」

と言われることがあります。

筋力は20代後半、

瞬発力はもっと早くピークを迎えることがあります。

そのため

選手は若いうちから

  • 食事
  • 睡眠
  • リカバリー
  • アンチエイジング

を始めています。

つまり

老化対策は老いてからでは遅い

という世界です。


⑧ 老化研究の業界話

近年の老化研究では、

老化は「病気」ではなく、生物学的プロセスとして理解されるようになっています。

研究対象としては、

  • テロメア短縮
  • ミトコンドリア機能低下
  • 慢性炎症(Inflammaging)
  • 細胞老化(Cellular Senescence)
  • NAD⁺低下

などがあります。

興味深いのは、

これらの多くが

20代から少しずつ始まっている

ことです。

つまり

「老人になって突然始まる現象」

ではありません。


⑨ 哲学では

古代ギリシャの哲学者 ヘラクレイトス は、

「万物は流転する」

という思想で知られています。

同じ川に二度入れないように、

人間も毎秒変化しています。

また、マルティン・ハイデガー は、人間を「死へ向かう存在」と捉えました。

この見方では、

誕生とは同時に、

有限な人生の時間が始まることでもあります。


⑩ 逆説的な面白さ

しかし、

「老いが始まる」

ことは

「生きている証拠」

でもあります。

医学では

代謝が完全に止まれば

老化も止まります。

しかし、それは生命活動も止まっている状態です。

つまり、

老いることは、生き続けていることの裏返しなのです。


まとめ

「生まれた事自体が、老いの始まりである」というテーゼは、一見すると悲観的ですが、多くの分野ではむしろ自然な事実として理解されています。

  • 生物学:成長と老化は同じ時間軸上にある。
  • 医学:老化の分子レベルの変化は若いうちから少しずつ進む。
  • 建築・自動車・工学:完成・稼働と同時に寿命や価値のカウントダウンが始まる。
  • 哲学:誕生は有限な時間を生き始めることであり、変化し続ける存在であることを意味する。

そのため、このテーゼは「人生は誕生と同時に終わりへ向かう」という悲観論というより、「生きること・成長すること・老いることは、一つの連続したプロセスである」という、生命そのものの構造を表現した言葉として読むことができます。

【40代から若返る!】体力は才能じゃない!筋トレより効く最強・体力習慣とは?【田中渓&澤木一貴】- - YouTube動画の解説


動画の内容を踏まえ、さらに深掘りした雑学・科学的背景・業界の裏話を交えて補足解説します。

1. 「行動体力」と「防衛体力」の由来と現代的意味

動画で触れられたこの2分類は、日本の運動生理学・体育学で古くから使われてきた枠組みです。猪飼道夫氏らの整理が有名で、「体力=ストレスに耐えて生を維持する防衛能力+積極的に仕事をする行動力」という定義がベースになっています。

  • 行動体力:筋力・持久力・柔軟性・敏捷性・平衡性など、実際に体を動かして「できる」能力。体力テストで測れる部分。
  • 防衛体力:免疫、温度調節、ホルモンバランス、疲労回復、精神的ストレス耐性など、「壊れにくく・回復しやすい」能力。

業界的に興味深いのは、過剰な行動体力追求が防衛体力を削るケースがよくある点です。パーソナルジムでも「週6ハードトレ+極端な食事制限」で一時的にムキムキになっても、風邪を引きやすくなったり、睡眠の質が落ちたり、メンタルが不安定になる人が少なくありません。澤木氏のようにメディカル寄りのバックグラウンド(整形外科病院での指導経験)を持つトレーナーは、このバランスを特に強調する傾向が強いです。

2. ロンドンバス研究のその後と「座る病」の源流

ジェレミー・モリス教授の1953年研究は、公衆衛生学の金字塔です。バスの車掌は1日約500〜750段の階段を昇降し、運転手はほぼ座りっぱなし。心筋梗塞のリスクが車掌で約半分という結果は、年齢や社会階層を揃えても残りました。モリスはさらに郵便配達員(歩く・自転車)と窓口職員を比較し、同じ傾向を確認。後年のホワイトホール研究では「余暇の活発な運動」の重要性も示しました。

この研究が「運動が心臓を守る」という現代常識の出発点です。現代では「Sitting is the new smoking(座ることは新しい喫煙)」という言葉が広まり、メイヨー・クリニックのジェームズ・レヴィーン博士が提唱したNEAT(Non-Exercise Activity Thermogenesis:非運動性活動熱産生)が注目されています。NEATは「スポーツ以外の日常の動き(立ち上がる、歩く、そわそわする、階段を使うなど)」で消費するエネルギー。人によって1日数百kcalも差が出るため、「ジム1時間」より「座りっぱなしを減らす」方が長期的に効く、という考え方が業界でも定着しつつあります。

3. BDNFとセロトニンの「運動で脳が若返る」仕組み

  • BDNF(脳由来神経栄養因子):運動(特に有酸素や大筋群を使うスクワットなど)で増加。脳の海馬で神経新生を促し、記憶力や学習効率を高め、認知症リスク低減にも関与するとされます。動物実験では「走る」ことで海馬の神経細胞が増えることが確認されています。
  • セロトニン:リズミカルな運動(歩行、呼吸、ジャンプなど)で分泌が促され、気分安定や自律神経のバランスに寄与。日本では「リズムジャンプ」や「リズムトレーニング」が子供の運動神経向上やメンタルケアにも使われています。

筋トレ一辺倒ではなく、「リズムのある動き」を日常に取り入れるのが、脳とメンタル両面で効率的というわけです。

4. マッスルメモリー(筋細胞核の記憶)の最新理解

可逆性の原則と関連して語られるマッスルメモリーの核心は、筋線維内の筋核(myonuclei)の増加とその持続です。

筋トレで筋肥大が起きると、衛星細胞(サテライト細胞)が融合して新しい筋核が追加されます。一度増えた筋核は、筋肉が萎縮しても比較的長く残る(「myonuclear permanence」)という報告が多く、再開時に早くサイズを取り戻せる理由の一つとされています。人間での証拠はまだ完全には固まりきっていませんが、「過去に鍛えた経験がある人は再スタートが有利」という実務的な感覚は、トレーナーの間で広く共有されています。「一度挫折したから終わり」ではなく「貯金がある」と考えるのは、科学的にも妥当な励まし方です。

5. パーソナルトレーニング業界の「シフト」と生き残りのヒント

動画後半の「ジムに通わなくても体づくりはできる」「まず現在地を客観視してもらう」という話は、業界の大きな潮流を反映しています。

かつての主流は「短期集中・過酷な食事制限・高額パッケージで結果を出す」モデルでした。しかしリバウンド率の高さや継続率の低さ(パーソナルジムの継続率が業界全体でかなり低い数字が出ることがある一方、女性向けなど継続重視のモデルは高い継続率を維持)が問題視され、「一生モノの習慣化・ヘルスケア・予防医療寄り」へとシフトしています。

澤木氏のSAWAKI GYMも、メディカル経験を活かした「根拠に基づく指導」や「生活に溶け込む習慣」を重視するスタイル。近年は「予防医療としてのパーソナルトレーニング」という位置づけも増え、生活習慣病予防やコンディショニングを目的とする人が増えています。業界全体では「敷居を下げて長く続けてもらう」ことが生き残り戦略の中心になってきています。

まとめ的な補足

動画の核心は「筋トレそのものより、日常の動きを増やし、行動体力と防衛体力のバランスを取り、脳にも効かせ、習慣として続ける」という点にあります。ロンドンバス研究からNEAT、BDNF、マッスルメモリーまで、すべてが「派手なトレーニングより、持続可能な小さな積み重ね」を科学的に裏付けています。

40代以降は特に「やりすぎない」「自分の現在地を知る」「日常の動かなさを減らす」ことが、結果として最も若返り効果が高い、というのが業界の実践知でもあります。


オートファジー、マイトファジーを、促進させる、食品、サプリメントなど

 
ケルセチンは?、それと、断食中は、あまり、強い、運動は、避けたほうが良い?、

良いところに目を付けました。実はケルセチンは、近年かなり評価が上がっている成分です。

ケルセチン(Quercetin)はどうなの?

ケルセチンは、フラボノイドの一種で、次のような食品に多く含まれます。

  • 玉ねぎ(特に赤玉ねぎ)
  • リンゴの皮
  • ケール
  • ブロッコリー
  • ケッパー
  • ベリー類

研究では、

  • AMPKの活性化
  • 炎症の抑制
  • 抗酸化作用
  • ミトコンドリア機能の改善
  • オートファジーやマイトファジー関連経路への作用

などが報告されています。ただし、多くは細胞実験や動物実験で、ヒトで「マイトファジーが明確に促進された」と言えるほどの証拠はまだ十分ではありません。

業界話

ケルセチンは以前は「抗酸化サプリ」として売られることが多かったのですが、2020年頃からは

  • 「老化細胞(セネセント細胞)」への作用
  • 「セノリティクス(老化細胞除去)」研究

で一気に注目されました。

特に、ケルセチン+ダサチニブという組み合わせは老化研究でよく知られています。ただし、ダサチニブは抗がん剤であり、健康な人が自己判断で使うものではありません。一方、食品やサプリのケルセチン単独では、同じような効果が確認されているわけではありません。


断食中に強い運動は避けた方がいい?

基本的には「はい」です。

ただし、「断食の長さ」と「運動の種類」で話が変わります。

① 16時間断食(16:8)

これは比較的安全です。

おすすめは

  • ウォーキング
  • 軽いジョギング
  • ヨガ
  • 軽~中程度の筋トレ

空腹時トレーニングで脂肪利用が増える可能性もあります。

② 24時間以上の断食

この場合は話が変わります。

避けたいものは

  • 全力ダッシュ
  • HIIT
  • 高重量スクワット
  • 高重量デッドリフト
  • 長時間の激しい有酸素運動

理由は

  • 筋グリコーゲンが減っている
  • 血糖値が下がりやすい
  • 回復のための栄養が不足している

ためです。


「空腹時HIIT」はどうなの?

これはアンチエイジング研究でも議論が続いています。

理論上は、

  • 空腹
  • HIIT
  • AMPK活性化

が重なることでオートファジー関連シグナルは強く刺激される可能性があります。

しかしその一方で、

  • コルチゾール(ストレスホルモン)の上昇
  • 筋タンパク質の分解
  • パフォーマンス低下
  • めまいや低血糖

といったリスクもあります。

そのため、研究者やスポーツ栄養の専門家の間では、「健康目的なら、空腹時は中程度までの運動にとどめ、高強度トレーニングは食事の前後に行うほうが総合的なメリットが大きい」という考え方が比較的多く見られます。


私ならこの組み合わせをおすすめします

オートファジー・マイトファジーを意識するなら、

  • 朝:ブラックコーヒーまたは緑茶(無糖)
  • 朝~昼:30~60分のウォーキング
  • 週2~3回:食事を摂る時間帯に筋トレ
  • 食事:納豆、玉ねぎ、ブロッコリー、リンゴ、ザクロ、クルミ

という組み合わせが、現在のエビデンスと実践しやすさのバランスが良いと思います。

ちなみに最近の長寿研究では、**「軽い空腹+適度な運動」がミトコンドリアにとって心地よいストレス(ホルミシス)になりやすい一方、「長時間の空腹+激しい運動」**は人によってはストレスが強すぎる可能性がある、と考えられるようになっています。目的が健康長寿なら、「少し物足りないくらい」で続ける方が、長期的には良い結果につながることが多いようです。

メトホルミンは、この分野では最も研究されている薬の一つです。

ただし、結論を先に言うと、

「糖尿病患者には有益性が確立している。一方で、健康な人がアンチエイジング目的で飲むべきかは、まだ結論が出ていない」

というのが現在の科学的な評価です。


なぜ注目されるのか?

メトホルミンは血糖値を下げる薬ですが、それ以外にも

  • AMPK活性化
  • mTOR抑制
  • オートファジー促進
  • ミトコンドリア代謝への作用
  • インスリン感受性改善

などが研究されています。

つまり、

「断食をしたときの細胞内シグナルの一部」を薬で再現できるのではないか

という期待があるわけです。


長寿研究では「スター選手」

アンチエイジング業界では、

  • レスベラトロール
  • NMN
  • メトホルミン

この3つが長年「御三家」のような扱いを受けてきました。

特に有名なのが、糖尿病患者を対象とした観察研究で、

  • 糖尿病患者なのに
  • 年齢をそろえた非糖尿病の人より
  • 死亡率が低かった

という報告です。

ただし、これは観察研究なので、「メトホルミンそのものが寿命を延ばした」と断定はできません。生活習慣や医療管理など、ほかの要因も影響している可能性があります。


業界の裏話

2015年頃、非常に話題になったのが

TAME試験(Targeting Aging with Metformin)

です。

これは

「老化そのものを治療対象にできるか?」

という画期的な発想の研究として注目を集めました。

医学では通常、

  • 糖尿病
  • 心筋梗塞
  • がん

のような病気を対象に試験を行います。

しかしTAMEは

「老化を遅らせられるか」

を検証しようとした点で、大きな話題になりました。


デメリットもあります

実は万能ではありません。

① ビタミンB12不足

長期間飲むと

  • 手足のしびれ
  • 貧血

の原因になることがあります。

そのため、長期服用では定期的なB12の確認が推奨されます。


② 胃腸症状

かなり多いです。

  • 下痢
  • 吐き気
  • お腹が張る

これでやめる人も少なくありません。


③ 筋トレとの相性

最近はここが話題です。

いくつかの研究では、

高齢者が筋トレとメトホルミンを併用すると、筋肥大や筋力向上がやや小さくなる可能性

が報告されています。

理由としては、

メトホルミンがAMPKを活性化する一方で、筋肉を大きくするシグナル(mTOR)を弱める可能性があるためです。

そのため、

  • 長寿を優先するか
  • 筋肥大を優先するか

で考え方が分かれています。


では、オートファジー目的なら飲むべき?

現時点では、

健康な人がオートファジーだけを目的にメトホルミンを使うことは、一般には勧められていません。

理由は、

  • 長寿効果はまだ確定していない
  • 副作用がある
  • 医療用医薬品であり、自己判断で使うものではない

からです。


私なら優先順位はこう考えます

もし目的が

「細胞を若々しく保ちたい」

であれば、

  1. 運動(特に筋トレ+有酸素運動)
  2. 睡眠
  3. 体重管理
  4. 時間制限食(無理のない範囲で)
  5. 納豆・緑茶・玉ねぎ・クルミなどの食品
  6. 必要ならエビデンスが比較的あるサプリ(スペルミジンやウロリチンAなど)

をまず整えます。

メトホルミンは、糖尿病や前糖尿病など医学的な適応がある場合には非常に有用な薬ですが、健康な人が「若返り薬」として使う段階には、まだ科学的根拠が十分とは言えません。

雑学

面白いことに、長寿研究では「運動は最も強力なメトホルミン様薬」という言い方をする研究者もいます。もちろん薬理作用は異なりますが、AMPKの活性化やインスリン感受性の改善、ミトコンドリア機能の向上など、多くの点で共通する生理反応が見られるためです。

そのため近年は、「薬で運動を置き換える」のではなく、運動や食事を土台にして、必要なら薬を補うという考え方が主流になっています。

お腹の皮下脂肪が、中々、減らないばあいは?、

これは多くの人が悩むところです。特にお腹の皮下脂肪は、最後まで残りやすい脂肪として知られています。

まず安心していただきたいのは、

「お腹だけがなかなか落ちない」のは、ごく普通の生理現象です。


なぜお腹の皮下脂肪はしぶといのか?

脂肪には大きく分けて2種類あります。

  • 内臓脂肪:比較的落ちやすい
  • 皮下脂肪:特に下腹部や腰回りは落ちにくい

理由は、皮下脂肪は体にとって「非常時の備蓄」として重要だからです。

業界では「最後の貯金」と呼ばれることも

ボディビルダーの世界では、

「腹筋はキッチンで作られる」

という有名な言葉があります。

つまり、腹筋運動をたくさんしても、その上の皮下脂肪が残っていれば腹筋は見えません。


よくある原因

① 実はまだカロリー収支がプラス

「健康的な食品」でも、

  • ナッツ
  • オリーブオイル
  • チーズ
  • プロテインバー

などは意外と高カロリーです。


② タンパク質不足

筋肉が減ると基礎代謝も下がりやすくなります。

目安は、運動習慣があるなら体重1kgあたり1.2~1.6g程度です。


③ 睡眠不足

睡眠が不足すると

  • 食欲増加
  • コルチゾール上昇
  • 甘い物が欲しくなる

などが起こりやすくなります。


④ ストレス

慢性的なストレスでコルチゾールが高い状態が続くと、

  • 過食しやすくなる
  • 脂肪が落ちにくく感じる

ことがあります。


断食は効く?

16時間断食は、

  • 食事量を自然に減らしやすい
  • インスリンが下がる時間を作りやすい

というメリットがあります。

ただし、

断食そのものが皮下脂肪だけを特別に燃やすわけではありません。

最終的には、継続的なエネルギー収支が重要です。


運動はどう組み合わせる?

皮下脂肪を減らすなら、

  • 筋トレ(週2~4回)
  • ウォーキング(毎日30~60分)
  • たまにHIIT(週1~2回程度)

の組み合わせが現実的です。

HIITだけよりも、日々の歩数を増やす方が長続きして成果が出る人は多いです。


サプリは?

脂肪燃焼を大きく加速させるサプリは、現時点ではありません。

比較的研究が多いのは、

  • カフェイン
  • 緑茶カテキン(EGCG)

ですが、効果は**「少し後押しする」程度**です。


見落としがちなポイント

年齢とともに、体重は減っても体脂肪率が思うように下がらないことがあります。

その場合は、

  • 筋肉量が減っている
  • 活動量が以前より少ない

ことも関係します。

体重だけでなく、

  • ウエスト
  • 体脂肪率(家庭用は誤差がありますが、変化を見るには有用)
  • 鏡や写真

も一緒に確認すると、変化を把握しやすくなります。


私ならこうチェックします

もし「お腹だけ残る」という状況なら、次の順で確認します。

  1. 食事量:本当に軽いカロリー赤字(1日200~500kcal程度)になっているか。
  2. タンパク質:十分に摂れているか。
  3. 筋トレ:全身を鍛えられているか。
  4. 歩数:1日8,000~10,000歩程度を目安にできているか。
  5. 睡眠:7時間前後を確保できているか。
  6. 期間:少なくとも2~3か月は同じ方針を続けているか。

最後に一つ、ボディメイクの現場でよく言われる話があります。

「最初に付いた脂肪は最後に落ちる」

厳密な法則ではありませんが、お腹や腰回りの皮下脂肪は男女とも最後まで残りやすい傾向があり、途中で「もう減らない」と感じても、生活習慣を維持するとその後に少しずつ変化が現れるケースは珍しくありません。

もし差し支えなければ、

  • 年齢
  • 身長・体重
  • ウエスト
  • 現在の運動内容(筋トレ・有酸素運動)
  • 16時間断食をしているかどうか

を教えていただければ、「お腹の皮下脂肪」に絞って、より具体的な改善ポイントを一緒に考えられます。

糖尿病の、治療の為、断食気味の食生活で、Ⅰ日1食、還暦、BMI25.5位、運動は、週1回位に、減ってきましたが、掃除や、食事作りなどで、身体を、動かす様に、しています、

ありがとうございます。状況がよく分かりました。

還暦でBMIが25.5、糖尿病治療のために1日1食に近い食生活を続け、家事で体を動かしているとのことですね。

この条件で私が一番気になったのは、**「皮下脂肪が落ちない」よりも、「筋肉が減っていないか」**です。


実は60歳前後では「体重が減る=良いこと」とは限りません

60歳を過ぎると、

  • 脂肪
  • 筋肉

の両方が減りやすくなります。

特に1日1食だと、

  • タンパク質不足
  • エネルギー不足

になりやすく、体は脂肪だけでなく筋肉も分解してしまいます。

筋肉が減ると

  • 基礎代謝が下がる
  • 血糖を取り込む能力が落ちる
  • 皮下脂肪が落ちにくくなる

という悪循環になりやすいのです。


家事はとても良い運動です

掃除や料理は、座りっぱなしを防ぐ意味でとても価値があります。

最近は「NEAT(非運動性活動熱産生)」という考え方が注目されています。

これは、

  • 掃除
  • 洗濯
  • 買い物
  • 庭仕事
  • 階段
  • 料理

など、運動とは呼ばない日常動作による消費エネルギーのことです。

糖尿病の改善や体重管理にも役立つと考えられています。


ただ、週1回の運動は少しもったいないかもしれません

激しい運動は必要ありません。

還暦なら、

例えば

  • 20〜30分の速歩きを週3〜5回
  • スクワット10回×2〜3セット
  • 壁や台を使った腕立て伏せ
  • かかとの上げ下げ(カーフレイズ)

程度でも十分価値があります。

筋肉への刺激を「週1回」より「少しずつでも週2〜3回」に増やす方が、筋肉の維持には有利です。


1日1食なら特に気を付けたいこと

1食しか食べないなら、

その1食で

  • タンパク質
  • ビタミン
  • ミネラル

を十分に摂る必要があります。

例えば

  • 鶏肉
  • 豆腐
  • 納豆

を組み合わせると良いでしょう。

目安としては、還暦以降では1回の食事で30~40g程度のタンパク質を確保できると、筋肉の維持に役立つ可能性があります。


糖尿病の治療としては

もし

  • HbA1cが改善している
  • 主治医も1日1食を認めている
  • 低血糖が起きていない

のであれば、その食事法が合っている可能性はあります。

一方で、インスリンやSU薬など低血糖を起こしやすい薬を使っている場合は、長時間の絶食は注意が必要です。薬の種類によっては食事とのバランス調整が必要になります。


雑学ですが…

糖尿病研究では、

「筋肉は最大の糖の貯蔵庫」

とよく言われます。

筋肉は血液中のブドウ糖を大量に取り込める組織なので、筋肉量を保つことは血糖管理にもつながります。

そのため最近の糖尿病治療では、

「体重を減らすこと」だけでなく、

「筋肉を減らさずに脂肪を減らすこと」

が重視されるようになっています。


私からの提案

今の生活なら、大きく変えるよりも、

  • 家事はそのまま続ける
  • 週1回の運動を週2~3回に増やす(短時間でも可)
  • 1日1食ならタンパク質を意識して十分に摂る
  • お腹の皮下脂肪は焦らず、ウエストも一緒に記録する

という方向が現実的だと思います。

もし差し支えなければ、糖尿病の薬はメトホルミンだけでしょうか。それともSGLT2阻害薬(例:フォシーガ、ジャディアンス)やGLP-1受容体作動薬、インスリンなども使っていますか? 服用中の薬によっては、1日1食や断食との相性について、より具体的にお話しできます。

メトホルミンのみにしています、

ありがとうございます。

メトホルミンのみで治療されているのであれば、比較的安心材料があります。

メトホルミンは単独では低血糖を起こしにくい薬です。そのため、インスリンやSU薬に比べると、1日1食や時間制限食との相性は比較的良いとされています(ただし、食事量が極端に少ない日や脱水時には注意が必要です)。

あなたの状況を見ると

還暦 ↓ BMI 25.5 ↓ メトホルミンのみ ↓ 1日1食 ↓ 家事でよく動く

この場合、私が目標にしたいのは

「体重を減らす」よりも「筋肉を維持しながら、お腹の脂肪をゆっくり減らす」

です。


メトホルミンを飲んでいる人におすすめしたいこと

① ビタミンB12

以前も少し触れましたが、メトホルミンを何年も服用している人は、ビタミンB12が不足しやすくなることがあります。

もし毎年採血を受けているなら、主治医に

「メトホルミンを長く飲んでいるので、B12も必要なら確認できますか?」

と相談してみる価値があります。


② タンパク質は少し意識する

1日1食なら、

  • 豆腐
  • 納豆
  • 鶏肉

を十分に摂ることが大切です。

還暦以降は筋肉が減りやすいので、「今日は肉や魚が少なかったな」という日が続かないよう意識するとよいでしょう。


③ 運動は「短くても回数」を増やす

実は週1回60分より、

15〜20分を週3〜5回

の方が、血糖管理や筋肉の維持には向いている場合があります。

例えば、

  • 朝10分歩く
  • 夕方10分歩く

これだけでも積み重ねになります。


面白い研究があります

最近は、

「食後10〜15分歩くだけでも、食後血糖の上昇を抑えやすくなる」

という研究がいくつも報告されています。

1日1食なら、

食後に15〜20分くらい歩く

のは、血糖管理にも体脂肪の管理にも取り入れやすい習慣です。


雑学

メトホルミンは、もともとは**フレンチライラック(ガレガソウ)**という植物に含まれる成分の研究がきっかけになって開発された薬です。

現在では世界で最も処方されている糖尿病薬の一つですが、アンチエイジング研究でも長年注目され続けています。

一方で、長寿研究の専門家の間ではこんな言葉もあります。

「メトホルミンを飲んでいても、運動不足は補えない。」

これは、薬が血糖を改善しても、筋肉そのものを維持する刺激は運動でしか得られないという意味です。


私から一つだけ提案するとしたら

今の生活習慣は、糖尿病管理としてはかなり意識されている印象です。

そのうえで、最も費用対効果が高そうなのは、

  • 週1回の運動を週2〜3回に増やす(1回20分程度でも可)
  • 食後に15〜20分歩く日を増やす
  • タンパク質を十分に摂る
  • B12不足を定期的に確認する

この4つです。

最後にお聞きしたいのですが、HbA1c(ヘモグロビンA1c)は現在どのくらいでしょうか? 例えば「6.2%くらい」「7%前後」などが分かると、今の食事や運動のバランスについて、もう少し具体的にお話しできます。

5.2位まで、落とせました、4.7を目標にしています、

それは素晴らしい成果ですね。

**HbA1c 5.2%**まで改善できたのは、糖尿病の管理として非常に良好な値です。1日1食や生活改善、メトホルミンの効果がうまく組み合わっている可能性があります。

ただし、4.7%を目標にすることについては、一度立ち止まって考えてみる価値があります。

HbA1cは「低ければ低いほど良い」ではありません

還暦の方では、多くの場合、

  • 5.5~6.5%程度でも十分良好
  • 5.2%なら非常に良好

という評価になることが多いです。

4.7%は糖尿病のない人でも見られる値ですが、そこを目指すことが必ずしも健康寿命の延長につながるとは証明されていません。

特に、

  • 栄養不足
  • 筋肉量の減少
  • 体重の落とし過ぎ

が伴うなら、デメリットの方が大きくなる可能性があります。


むしろ今後の目標は

もし私が長寿研究の立場から一緒に考えるなら、

「HbA1cを5.2%から4.7%へ」よりも、

  • HbA1c 5.2%前後を安定して維持する
  • 筋肉量を維持する
  • ウエストを少しずつ細くする
  • 体力を維持する

この4つを優先します。

これは近年の老年医学や糖尿病治療でも重視される考え方です。


還暦は「貯筋」の時代

最近は「貯金」ではなく、

「貯筋(ちょきん)」

という言葉がよく使われます。

40~50代までは体重を減らすことが話題になりがちですが、

60代以降は、

筋肉を減らさないことが将来の健康寿命に直結する

という考え方が広まっています。


あなたのお話を聞いて感じたこと

今までのお話を総合すると、

  • HbA1c 5.2%
  • メトホルミンのみ
  • 1日1食を継続
  • 家事も積極的に行っている

という点から、血糖管理はかなりうまくいっている印象です。

もし次の一歩を目指すなら、

「さらに食事を減らす」ではなく、

「筋肉への刺激を少し増やす」

方が、長期的にはメリットが大きいように思います。

例えば、

  • スクワットを毎日10回
  • 食後15~20分の散歩
  • 週2~3回の軽い筋トレ

この程度でも、筋肉を守りながら代謝を維持する助けになります。


最後に、長寿研究の雑学を一つ

アンチエイジング研究の第一人者の中には、

「100歳を目指すなら、血糖値だけを見るな。脚力を見ろ。」

と言う人がいます。

理由は、脚の筋肉は「第二の膵臓」と呼ばれるほど血糖を取り込み、さらに転倒予防や自立した生活にも直結するからです。

ですから、あなたがこれから目指すべき「最高のアンチエイジング」は、HbA1cを5.2%から4.7%へ下げることよりも、

  • 今の良好なHbA1cを維持する
  • お腹の皮下脂肪を少しずつ減らす
  • 脚の筋肉を維持・強化する

という組み合わせではないかと思います。

現在の管理がうまくいっているからこそ、「さらに数値を下げる」より「健康な状態を長く保つ」ことに軸足を移すタイミングに来ているのかもしれません。