ChatGPT:
とても良い質問です。
「Shell(シェル)」を開発するというのは、OSの“外殻”を自分で作るということ。
つまり「人間が打ち込むコマンド」と「カーネルの機能」をつなぐ**通訳(インターフェース)**を作ることです。
🧩 シェル開発の基本を一言で言うと
💡「文字入力を受け取り → コマンドを解析し → 実行して → 結果を表示する」
この流れを自分で作るのが「シェル開発」です。
🧠 シェル開発の基礎要素
以下の4つが「土台」になります。
① 標準入出力(I/O)の理解
-
stdin(標準入力) -
stdout(標準出力) -
stderr(標準エラー出力)
💬 たとえばユーザーが
lsと入力したら:
シェルは
stdinから文字列を受け取る解析して
/bin/lsを探す
fork()で子プロセスを作る
exec()で/bin/lsに置き換える結果を
stdoutに出す
これが基本中の基本の流れです。
② プロセス管理の理解(fork / exec / wait)
シェルは「命令を出す親」、コマンドは「実行する子」です。
pid_t pid = fork();
if (pid == 0) {
// 子プロセス:コマンドを実行
execvp(args[0], args);
} else {
// 親プロセス:子の終了を待つ
wait(NULL);
}
🧩
fork()→ プロセスを複製execvp()→ 別のプログラムに置き換えwait()→ 子の終了を待機
この3つでほとんどのUNIX系シェルが動いています。
③ コマンド解析(パーシング)
ユーザーが入力した文字列を分解します。
例:
cat file.txt | grep hello > output.txt
これを解析して:
-
コマンド1:
cat -
引数:
file.txt -
パイプで次のコマンドに渡す
-
出力を
output.txtにリダイレクト
という構造に分けます。
📘 最初は空白区切りとリダイレクト (
>,<) だけ対応すればOK。
慣れたら|,&&,;,&などを追加します。
④ 環境変数・PATHの理解
シェルは「どこにコマンドがあるか」を知らないと実行できません。PATH 変数を参照して、ディレクトリを順に探します。
char *path = getenv("PATH");
例:
PATH=/usr/local/bin:/usr/bin:/bin
ls と入力されたら、これらのフォルダを順に探し、
/bin/ls を見つけて実行します。
⚙️ 使う言語
シェル開発には主に以下の言語が使われます。
| 言語 | 特徴 |
|---|---|
| C言語 | 最も本格的。UNIX的・実践的。fork/execが直接使える。 |
| Python | 簡単に試作できる。学習向けのミニシェルに最適。 |
| Rust | 安全性が高い。最近の「新世代シェル」(例:Nushell)がRust製。 |
🧮 簡単なCのサンプル(最小シェル)
#include#include #include #include #define MAX 100 int main() { char input[MAX]; char *args[10]; while (1) { printf("myshell> "); fgets(input, MAX, stdin); input[strcspn(input, "\n")] = '\0'; // 改行除去 // "exit"で終了 if (strcmp(input, "exit") == 0) break; // スペースで分割 int i = 0; args[i] = strtok(input, " "); while (args[i] != NULL) { i++; args[i] = strtok(NULL, " "); } pid_t pid = fork(); if (pid == 0) { execvp(args[0], args); perror("exec failed"); exit(1); } else { wait(NULL); } } return 0; }
これをコンパイルして実行すると、
自作の簡易シェルとして動きます。
(ls, pwd, echo などが使えます。)
🧭 雑学・業界話
-
UNIXの最初のシェルはsh(Bourne Shell)。1977年の誕生。
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その後派生して、bash, zsh, fish, dashなどが生まれました。
-
bashは「Bourne Again SHell」の略。
→「再び生まれ変わったボーンシェル」という洒落です😄 -
最近はRust製のNushell, Go製のOil Shellなども登場し、 「対話型・データ指向」へと進化しています。
🧱 まとめ:シェル開発の基本
| 概念 | 内容 |
|---|---|
| 入出力 | stdin, stdout, stderr を扱う |
| プロセス | fork, exec, wait |
| コマンド解析 | 文字列をトークンに分割して実行 |
| 環境変数 | PATH, HOME, USER などを扱う |
| 言語 | C, Python, Rust など |
もしよければ次に、
🔹「上のCコードを一行ずつ解説」
🔹「Pythonで同じことをやってみる」
🔹「パイプ(|)やリダイレクト(>)対応を追加していく」
のどれかから進めてみましょうか?
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