2026年9月10日木曜日

エリックレイモンドの、『賢い質問の仕方』、著作について

エリックレイモンドの、『賢い質問の仕方』、著作について、雑学や、業界話を、交えながら解説して下さい😊、

もちろんです😊

エリック・S・レイモンド(Eric S. Raymond、通称ESR)の**『How To Ask Questions The Smart Way(賢い質問の仕方)』**は、プログラマーなら一度は名前を聞く「伝説の文章」です。実は「質問マナー集」というより、オープンソース文化の哲学書なんです。


まず、エリック・レイモンドって誰?

ESRはLinuxやUNIX文化を広めた有名なハッカーです。

特に有名なのは、

伽藍とバザール

という肩書きがあります。

「Linuxが世界中に広がった理由」を説明した人物の一人でもあります。


この文章が書かれた時代背景

1990年代後半。

当時は

  • Stack Overflowなし
  • GitHubなし
  • Discordなし
  • ChatGPTなんて当然ない

質問する場所は

  • メーリングリスト
  • IRC
  • Usenet

でした。

世界中の有名プログラマーに直接メールが届く世界です。

つまり

「この人、本当に調べたの?」

という質問が毎日何百件も来ていたわけです。

そこでESRが

「ちゃんと質問すれば、ちゃんと答えてもらえるよ」

とまとめたのがこの文章です。


実は「礼儀」ではない

多くの人が誤解しています。

これは

「礼儀正しくしましょう」

ではありません。

本質は

相手の時間を節約しよう

です。

ハッカー文化では

時間=最も貴重な資源

だからです。


一番有名な考え方

ESRは

「答えをもらう権利は最初から存在しない」

と言っています。

かなり厳しく聞こえますね。

でも裏返すと

良い質問なら喜んで答える

とも言っています。

実際、

"Good question!"

はハッカー世界では最高の褒め言葉だそうです。


業界あるある①

新人

「動きません」

ベテラン

「何が?」

新人

「エラーです」

ベテラン

「どのエラー?」

新人

「赤い文字です」

(笑)

これ、本当にあります。


良い質問は

Python 3.12

Windows11

このコードで

ValueError

この部分で発生しました。

ここまで試しました。

公式ドキュメントも読みました。

分かりません。

これだけで回答率が激増します。


「症状を書け、推測を書くな」

これも有名です。

初心者

「メモリ不足ですよね?」

違うかもしれません。

良い質問

「メモリ使用率80% CPU20% このタイミングで停止します」

こちらなら原因を推測できます。

医者でいうと

×

「風邪ですよね?」

「熱が39度あります」

です。


業界あるある②

プログラマーは

原因より

再現方法

が欲しい。

だから

「再現できますか?」

が最初に聞かれます。


"Google is your friend"

この文章の改訂版では

Google検索をしてから質問するよう勧めています。

今なら

Googleだけでなく

  • ChatGPT
  • Gemini
  • Claude
  • Perplexity

なども同じ役割ですね。


Stack Overflow文化

Stack OverflowにもESRの思想はかなり影響しています。

例えば

  • タイトルを具体的に
  • 再現コードを書く
  • エラー全文を書く
  • 試したことを書く

全部この文章とほぼ同じです。


「丸投げ」が嫌われる理由

例えば

Python教えて

これでは

100通り答えがあります。

でも

辞書型だけ分かりません

なら答えやすい。

つまり

質問を小さく切る。

これは今でも鉄則です。


実はAI時代でも通用する

ChatGPTでも

×

「Excel教えて」

より

「VLOOKUPをXLOOKUPへ置き換えたい」

の方が良い回答になります。

つまり

ESRの思想はAIにもそのまま使えます。


面白い雑学

実はこの文章、

翻訳が世界中にあります。

  • 日本語
  • 中国語
  • フランス語
  • ドイツ語

など、多数の言語に訳されています。


実は批判もある

この文章は有名な一方で、

「初心者には厳しすぎる」

という批判も昔からあります。

最近のオープンソース界隈では

「初心者歓迎」

を重視するプロジェクトも増え、

ESR流の厳しさだけではなく、「質問しやすい雰囲気づくり」も大切だという考え方が広まっています。つまり現在は、質問者にも工夫を求めつつ、回答者にも配慮を求める方向へ文化が少し変化しています。


最後に、この文章の本当の教え

一言でまとめるなら、

「相手が答えやすい質問を作ることは、自分の問題を整理することでもある。」

ということです。

だから『賢い質問の仕方』は、単なるマナー本ではありません。論理的に問題を切り分け、相手と効率よく知識を共有するための実践ガイドなのです。その考え方は、オープンソース開発だけでなく、仕事の相談、研究、そしてAIへのプロンプト作成にまで応用できる、今でも色あせない名文書と言えるでしょう。

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